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【不動産解説ブログ】不動産投資における競売物件の購入とそのリスクについて

不動産投資は、将来のキャッシュフローを確保するための有効な手段として多くの投資家に注目されています。その中でも「競売物件の購入」は、通常の市場価格よりも安価で不動産を手に入れる可能性があるため、魅力的な選択肢の一つとなります。しかし、競売物件の購入にはさまざまなリスクが伴います。本ブログでは、競売物件の購入方法とそのメリット・デメリット、そして考慮すべきリスクについて詳しく解説します。

1.競売物件の購入方法と基本的な流れ

競売物件とは、所有者が債務不履行や税金の滞納などの理由で差し押さえられた不動産を、裁判所や税務署が公開入札によって売却するものです。通常の不動産取引と異なり、競売物件は市場価格よりも割安で購入できる可能性があるため、多くの投資家に注目されています。以下は、競売物件の購入の基本的な流れです。

  1. 物件情報の調査: 競売物件の情報は「不動産競売物件情報サイト」や裁判所のウェブサイトで公開されています。物件の所在地、構造、間取り、評価額などの情報を確認し、購入候補の物件を絞り込みます。
  2. 入札の準備: 購入を希望する物件が決まったら、現地調査や物件の詳細な情報を確認します。競売物件は内見が難しい場合も多く、物件の現況や周辺環境を自分で調査する必要があります。さらに、入札には保証金が必要であり、入札金額の20%ほどを用意します。
  3. 入札と開札: 入札日は裁判所で指定されており、指定された期日までに入札書と保証金を提出します。開札日に最も高い入札金額を提示した人が落札者となります。
  4. 残金の支払いと所有権の移転: 落札後は一定期間内に残金を支払い、所有権の移転手続きを行います。手続きが完了すると、晴れて物件の所有者となります。

2.競売物件購入のメリットとデメリット

競売物件の購入にはいくつかのメリットとデメリットがあります。これらを理解することで、競売物件購入の判断材料にすることができます。

メリット

  1. 安価で購入できる可能性: 競売物件は通常の市場価格よりも割安で購入できることが多いです。投資家にとっては、高い利回りを期待できる可能性が高く、初期投資を抑えることができる点が大きな魅力です。
  2. 競争が少ない: 競売市場は一般的な不動産市場と比較して情報の透明性が低いため、参入障壁が高いとされています。そのため、競争相手が少なく、比較的スムーズに物件を手に入れられる可能性があります。
  3. 将来の値上がりの期待: 安価で購入した物件をリフォームやリノベーションすることで、将来的に物件価値を高めることができる可能性があります。これにより、売却益を得ることも視野に入れることができます。

デメリット

  1. 物件の現況が不明確: 競売物件は内見が難しい場合が多く、物件の状態を把握しにくいというデメリットがあります。現地調査ができないため、物件の内部の状況や劣化具合、修繕の必要性を事前に確認することができません。また、賃料なども裁判の資料には記載されていますが、ばらつきが多く適正な賃料で入居しているかどうかの判断がつきにくいことがあります。
  2. 法的リスク: 競売物件には前所有者や借主などが残っている場合があり、立ち退き問題が発生することがあります。また、物件には抵当権や差押えなどの権利関係が複雑な場合もあり、購入後にトラブルになる可能性があります。
  3. 追加費用が発生する可能性: 物件の状態が不明なため、購入後に予期せぬ修繕費用や、清算すべき負担金が発生することがあります。これにより、予想外のコストがかかり、投資としての収益性が低下する可能性があります。

3.競売物件購入に伴う主なリスク

競売物件の購入には、特有のリスクがあります。これらのリスクを十分に理解し、リスク管理を徹底することが重要です。

  1. 物件の瑕疵リスク: 競売物件は「現状有姿」での取引となるため、購入者は物件の瑕疵(かし)について一切の責任を負います。例えば、雨漏りやシロアリ被害、構造的な問題などが発見された場合、その修繕費用は購入者が負担しなければなりません。したがって、事前の情報収集と物件調査が不可欠です。
  2. 立ち退きリスク: 競売物件には、前所有者や賃借人が居住している場合があります。このような場合、競売で物件を取得しても、立ち退きを求めるためには時間とコストがかかることがあります。特に賃借人保護の法律が厳しい日本では、強制執行を経るケースもあり、これが大きなリスクとなり得ます。ただ、法的整備が進んでいるため過去に比べると時間の短縮とコストの削減が進んでいます。
  3. 価格変動リスク: 競売物件を安く購入できたとしても、地域の不動産市場が低迷している場合、物件価値が大きく下落するリスクがあります。また、不動産市場は経済状況や地域の開発計画などにより変動するため、将来的な価格変動リスクを考慮する必要があります。
  4. 権利関係のリスク: 競売物件には、前所有者が担保にしていた借金が残っていることや、複数の権利者が関与していることがあり、権利関係が複雑なケースがあります。これらの問題を解決するためには、弁護士や司法書士などの専門家の助言が必要になる場合があります。

4.リスク管理のための対策と注意点

競売物件の購入におけるリスクを最小限に抑えるためには、以下のような対策と注意点を押さえておくことが重要です。

  1. 専門家の助言を求める: 競売物件の購入には法的な知識や権利関係の理解が求められます。弁護士や不動産コンサルタントなどの専門家の助言を仰ぐことで、リスクを軽減することができます。
  2. 慎重な物件選定: 物件の選定にあたっては、物件情報を丹念に確認し、物件の周辺環境や市場の動向を調査することが重要です。賃貸動向などは所在エリアにある賃貸不動産会社に聞いてみるのもいいかもしれません。また、購入前に可能な限り現地調査を行い、物件の現況を把握することも大切です。
  3. リスクヘッジのための資金計画: 競売物件の購入後に予想外の修繕費や立ち退き費用が発生することを考慮し、余裕のある資金計画を立てることが重要です。リスクヘッジの観点から、予備費を確保することをおすすめします。
  4. 法的な問題への対応策: 権利関係が複雑な物件に手を出す場合には、事前に権利関係のクリアリングを行い、問題が発生した際の対応策を考えておく必要があります。特に立ち退き交渉や権利関係の清算には、専門家のサポートが欠かせません。競売を専門としている不動産会社などもあるのでインターネットなどで調べるのもいいかもしれません。

結論

競売物件の購入は、高い利回りを期待できる不動産投資の一つの手段である一方で、さまざまなリスクが伴います。物件の状態が不明確であることや、法的な問題が発生する可能性など、通常の不動産取引にはないリスク要因を理解し、適切なリスク管理を行うことが不可欠です。専門家の助言を得ながら、慎重に物件選定を行い、リスクに対する備えを十分に整えることで、競売物件購入の成功を目指しましょう。